畳敷きのフロア。今回はこんな感じ。
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終わったことはもう気にしない。夏休み。代官山町。
たとえ夕方になっても気温が下がらなくても、たとえ街中で冷やし中華の看板を見つけても、たとえ打ち上げ花火をまだ観ていなくても、九月になったらもう秋なのよ、と小さく主張するハレマメの畳敷きライブ。スタッフが入れ替わるとお店の雰囲気も様変わりするものだ。それがブッキング担当者であればなおさらなのだが、ハレマメはそういった巷のライブハウスの方程式には当てはまらないらしい。十三年間、同じ場所でブレなく続いている理由はきっとそこだと思う。いつだってお店の雰囲気は安定して同じだ。畳敷きであっても、椅子席であっても。
安定感ではポートのおふたりの演奏も負けていない。ライブにおける最近流行のテクノロジーをアナログなアコースティックとミックスして聴かせるという難解な技術も、実はすべては手作業であることを、隠さずきちんと見せながら聴かせる。息が合ったり外れたり、演者ふたりの心持ちが手に取るようにわかるライブは、最初から最後までリスナーの耳目を離さない。こういう場合、冷や冷やしながら観てしまうものだが、彼らの安定した音づくりはそれを凌駕する。それはもう涼し気に。小学校の夏休みのように短いライブだったけれど、宿題をしっかりやり終えたような、清々しさが残るいいライブ。
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学生さんは夏休みが終わったらしい。ざまあ。