ドリームチームふたたび。
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花澤香菜さんのツアー最終日へ。新宿6丁目。
前回の水道橋に続いて今回も異例の遠征、新宿へ。とにかくバンドの演奏がすばらしい。キレのあるキメ、欠けのないバランス、自在なテクニック、主張のない主張。いつだってすぐに手に取れるように横に置いておきたいアイテムとして花澤さんをサポートする彼らの姿勢と演奏は、なにもかもを極めていた。花澤さんがMCでおっしゃていたとおり、ふんぞりかえっていてもよい人たちなのだが、そうじゃないからこそ重宝がられるミュージシャンたちだ。
ということもあって、花澤さん本人にはとりたてて興味のわかないままだ。前回聴いたはずの同じ楽曲でさえも、聴いた記憶がまったく掘り起こせない。ヴォーカルの力が弱く、声は小さく量もない。結果としてメロディは追えないし、歌詞も耳に入らない。記憶に残らないのも当然だ。今日は音響のせいもあって、彼女のエアリーなうた声はエコーと重なり、お団子状態になって母音だけが耳に届いてくる。バンドが本領を発揮したときなどは、その母音すらもかき消されて聴き分けられない。歌詞とメロディがすでに頭に入っているファンだけに通用するこの歌声は、唯一、ラップ調で歌うときだけはクリアだ。彼女の声は、うたときよりもしゃべるときほうが大きくみごとに空気を振動させる。そのしゃべり声でMCを始めると、これがひたすら長い。前半のMCなどは10分間も途切れることなくしゃべりたおしていた。彼女の音楽を聴きに来たリスナーにとっては、これはなかなかの難易度だ。彼女の声を聴きに来たファンには好都合だが。
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今日うたってくれた楽曲たち。次回また聴いても思い出せないのは失礼なので、新盤「ココベース」を本日入手。次回があっても行かない率は高いけど。