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『代官山 晴れたら空に豆まいて 12周年記念』Port of Notes Summer One Man Live

LUCID NOTE SHIBUYA

桐嶋、ハレマメでライブやるってよ(妄想)。

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ポートの夏のワンマンはハレマメ座敷。代官山町。

畠山さんが前回の公演で味を占めたようで、今回はポートオブノーツで再び畳敷きライブ。すでに体験済みのせいか、さすがに新鮮味は感じないのだが、ステージを取り囲む客座のアラウンドサークルが徐々に形成されていく様子を前にすると、開演を待つあいだのワクワク感は他のライブとは一線を画して一種独得。今日は少し遠目の角隅で過ごすことにした。視界良好、眺望全開。

ポートのライブはギターとヴォーカルの2音だけのはずなのだが、他の音たちも聴こえてくる不思議な空間。楽曲によって聴こえてくる音色は違うのだが、鳥のさえずり、川のせせらぎ、イルカの会話、引き潮の音、太陽が沈む音、星の流れる音、朝霧が降りる夏の音、こういったとりわけ自然と調和するサウンドが聴こえてきたとき、それがギターヴォーカルの音と脳内でブレンドされる感触と感覚が気持ちいい。妄想といえばそのとおりなのだが、リスナーの妄想を促進する作用を内蔵する音をライブで、しかもふたりきりで表現するのは、そう簡単ではないはずだ。そこにはない音をいっしょに集めて音として客に聴かせる。彼らのライブをハレマメでやった結果と理由はおそらくこれだ。すっかり時間を忘れてしまった。

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ノドカの出番をノドから手が出るほど待っている平成最後の夏の終わり。