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TOKI ASAKO LIVE 2018 “SAFARI TOUR”(4日目・石川公演)

LUCID NOTE SHIBUYA

土岐さんがどれだけがんばっても、今日のお客さんは立ちません。

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土岐さんの今年のツアー4日目は金沢。広坂1丁目。

シアター21はその名の通り、小劇場の席配置。急こう配の客席は、ステージ側から見ると高く分厚い壁が迫ってくるよう。芝居を観るにはちょうどよく、音楽ライブを観るには少々お上品。最前列の席でさえステージを見下ろす高さにあり、座った先の目線の高さが、土岐さんが立ったときの目線の高さより数センチ高い。たった三歩で土岐さんと握手ができる近さでもあり、あまりに近すぎてライブ中に見つめ合うことも。

音響も上品だ。ステージからこれだけ近いと腹を強打してくるはずのキックのリズムも、テンプルを揺さぶるはずのベースの重低音も、16オンスのグローブで蚊を捕まえるようなやさしさで届いてくる。土岐さんのヴォーカルも軽く柔く、客席で手拍子が起こるとかき消されるほどだ。この会場でライブを鑑るときは、脳内アンプが必要だ。

粗末な音響設備のスタジオで聴いているようなライブは、あれだけマニュピレーションを使うわりには、相当にアナログチックであり、手作りの味わいもあり、通常の3ピースでたたみ掛けてくる後半は、立てないもどかしさでストレスもマックス。今回のツアーはあらかじめサンプリングした電子音を使うアレンジの楽曲が多いけれど、ライブはやっぱり生音のアナログがいいね。説得力がまるで違う。

LUCID NOTE SHIBUYA

4日目も無事終了。回を重ねるたびにバンドの音が固まってくるのがわかっておもしろい。