LUCID NOTE LUCID NOTE | what Shibuya living in SHIBUYA have seen and felt

増田惠子 BIRTHDAY LIVE ソロ・デビュー35周年記念LIVE 其のⅢ

LUCID NOTE SHIBUYA

ケイちゃん。

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平岡さんはなんでも、ぺーぺーのころにピンクレディーのコンサートに急きょ呼ばれて、人生初のでっかいステージでド緊張の中、ソロでアコギを弾かされたっていう逸話の持ち主。そんな平岡さんが久しぶりにケイちゃんのサポートをすると聞いて行ってみた。初聴。セルリアン。

ケイちゃんといえばピンクレディー。日本のクイーン・オブ・アイドルにして永遠のレジェンド。ロックもポップスも演歌も、日本の音楽が「歌謡曲」とひとくくりにされてた時代のトップアイドルユニット。今じゃ音楽の好みも多様化して歌謡曲もジャンルのひとつになっちゃって、それを現代風の安っぽいアレンジで歌う若いミュージシャンもたくさんいるけど、今日のライヴはその張本人。なにがすごいって、中身も外身もすべてホンモノ、現役、そしてプロフェッショナル。やっぱり日本の芸能界のトップに君臨したことのある人は、なにもかもレベルが違う。っていうか、比較するのも憚れるほどに違い過ぎた。

自分をどう見せて、歌をどう聴かせればファンが喜ぶかを熟知してそれを実践する・・・ってプロだよなあ。見た目はさすがに年相応だったけれど、歌と踊りは20代。声の張り、ブレのないダンス、MCで見せる笑顔、これぞアイドル。こりゃ惚れないわけにはいかんだろう。立ち姿、身のこなし、たたずまい、一挙手一投足、すべにスキがない。そこにわざとスキを見せる技も繰り出しつつ、なんていうか、オーラとはまた違う、得体の知れない何かを醸し出してきて、それでステージと客席に境目をしっかりと作ってる。この近寄れそうで近寄れない距離感、すごいな。

ライブは、まさにザ・歌謡曲。楽曲そのものに力があった時代の曲たちのオンパレード。知らない曲のほうが多かったし、客席からの度々の「ケイちゃーん」コールには面食らったけど、ペンライトを振り回す最近のアイドルのお遊戯会よりは全然良かった。カルメン’77のあのアレンジと歌唱、あれは誰も文句言えん。客席も気づくか気づかないかくらいの、ほんのちょっとのしくじりへのリカバリーもすごかった。あのチャーミングなアイドル笑顔とその裏で見せるプロ根性は感動もの。こんなステージをやってのけるアイドル、今いないでしょ。

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さすがにこういうステージを見ちゃうと、若い人のライヴは生温く感じるよね。それはそれでまた別のオモシロ味があるけど・・・。しっかしホンモノが歌う歌謡曲ってすンげー破壊力だなあ。