今年の夏もいよいよ大詰め。
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ふだんなら、おそらく選ばなかったライヴへ。Utacoさん、ありがとう。道玄坂2丁目。
矢野さん以外は初聴のふた組。まずは松本さんから。奥深く低い歌声で人生の鬱屈と見えない相手への反動を飾らない言葉で歌う。あまりにストレートな歌詞の連続で序盤から耳が痛くなる。言いたいことはわかるんだ、でも言い訳めいたその攻めクチは、相手をますます助長させる負のスパイラルを生むよ。歌はいろんな人生を体験できる便利なアイテム。相手の人生も歌えるといいね。
一方のUtaco.さんも、グサっと刺して抜くときはひと捻り、なんて強気に自称されてたが、松本さんよりもスキが甘く、ナイフを避ける余裕を与えてくれる優しさを持つ。鬱陶しいほどにキメをふんだんに使ったアレンジは、激情的で劇場的。気合いの入った気持ちのいいステージングはトリの役割をしっかり。ミノックさんも楽しそうに叩いてたなぁ。
「歌うことが好き、自分には歌しかない」なんてカッコ良さげに言いながら、そんな自分に酔う様を見せつける若いヴォーカリストも多いなか、矢野さんは自分ではなく歌に酔う様を見せつける。だからこっちも自然と歌に酔っぱらう。彼女の歌は避けられない。短かったけど今日も圧巻のステージ。
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夏よ、最後に根性見せてくれ。