最初はクローズドのファンミーティングだと思ってた。ところがソングラインズさんが普通にメールで予約を受け付けてることを知って、なんだかそういう類のイベントじゃないらしいという期待を胸に行ってみた。宇田川町。
//
一時期、全国的に名前が知れ渡り、ライブも大きなステージでやるのが当たり前になったミュージシャンが、50人も入れば恩の字の渋谷の小さなライヴハウスでライブをする。チケットもプレイガイドを介さずに、手売り同然でさばく。これを落ちぶれたと思うか、プレミア感いっぱいと思うか。島谷さんの場合はおそらく後者で、こちらもそれを期待してたんだけれど、違ってた。これはやっちゃいけないライヴ。小さな会場でお客さんを間近にしたライブを、これからライフワークとしてやっていきたいと言うのなら、一見さんお断りな雰囲気じゃダメ。ファンミーティングならそれもいいけど。
リズムは打ち込み、伴奏は井手さんのキーボードという構成は、ドラムNGのソングラインズでは特別でもなんでもない。いたって普通。むしろ軽すぎ。コピーを繰り返して劣化した資料のような危ういサウンドが痛かった。たとえば本人がギターで弾き語るとか、せめてシェーカーでも振ってみるとかしてくれたなら、距離感も狭まったと思うけれど、強く薄く鋭く通るあの歌声で、ただ歌うだけのステージには優しさがなく、寄せ付けないオーラだけが際立ってた。これなら小さな会場でやる意味ないよ。
一回目ってことですべて手探りだったんだろうけれど、そういう初っ端の緊張感を表に出してくれてたら、印象も違ってたかも。次回はご自身のバースデイのころ、だそうだ。また渋谷でやってくれるなら行ってもいいかな。
//
物販にCDがなく、Tシャツだけだったのは大きなナゾ。一見さんにはとことん聴かせたくないらしい(笑)