馬場に行く手もあったのだが、今日の気分はこっちだった。
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今年最後のライヴは上原ひろみさんのソロ。西新宿三丁目。
いったい今まで彼女の何を聴いてきたのか、恥ずかしくなるくらいだった。彼女のライブは、どうしてもテクニカルな部分ばかりに気を取られてしまって、肝心のライヴ感を感じる気持ちが蔑ろだったようにも思えて・・・それだけ今日は、こっちも冴えてたのかもしれん。
前半は、のっけからスポーティでコミカル。彼女の真骨頂。一曲目が思いのほか長く、静かなオペラシティを急速暖気運転。最後のトムとジェリーでもう終わってもいいくらいの白熱度だった。ここまでは今まで通り。
後半はうってかわって、エレガンスでパッショネイト。ピアノの音も彼女の仕草も、前半とは真逆なライヴ感。どうして今日はこの違いを感じてしまうのか・・・きっと今まで聴いてきたライヴも、こんな違いを感じても良かったはずなのだが、まるっきり思い出せない。きっと聴き方を誤ってたのだ。でもそれに気づけたのは嬉しい。彼女のライヴは、テクニックだけじゃないのだ。
曰く、歳末感謝セールだった今日のライヴ。ダブル・アンコールにも慣れてきたけれど、やっぱり最後は余計だったようにも思える。あの渾身のプレイス・トゥ・ビーで終わってくれていれば、ライヴ全体がきゅっと締まって、今年も良い年だったなって思えたはず・・・ま、でも、最後だしな。
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今年もご愛読ありがとうございました。来年は都合で少々更新ペースが落ちますが、なるべく止めずに書き続けていこうと思います