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川井郁子 with Special Guest 宇崎竜童

LUCID NOTE SHIBUYA

旧き良き六本木。そんなライヴ。

川井郁子さんは、来年にデビュー10周年を迎える、ほぼ同年代のバヨリニスト。なんでもビルボードでのライヴは初めてだったそうで、ちょっと遅咲きなバヨリンの旋律は、華麗で美しかった。情熱的なタンゴとピアソラのラインナップでは、ファンの方々の年齢を意識されたのか、妖艶で大人のオンナの性を、めーいっぱい振り撒くアクト。

こういう、ちょっといやらしく客に媚びる演奏スタイルは、決して好みじゃないのだけれど、この年齢だからこそ表現できる説得力がそこにはあって、うまいなあ・・ひたすら感心。その一方で、MCのお声と口調には、草原にたたずむ少女のような可憐さもあり・・・こういうのに、コロっとだまされてしまうのが、オジサンのサガ。そしてまさにここは六本木。かしこい女とスケベな男が集まる街。見事に役者が揃ってた。

ライブで衝撃的だったのは、宇崎竜童さんのアクト。年齢による諸々な衰えはさすがに否めないのだけれど、ソウルフルなヴォーカルで唄う”竹田の子守唄”には身震いがした。宇崎さんと同年代のお客さんたちには、彼のアクトはどう写ったのかな。

初めてライヴで拝聴した川井さんのバヨリン。9月には2枚の新しいアルバムを同時にリリースされるそうで、中堅どころを超えても、ご自身の夢に向かって進もうとされている姿勢には、見習うところも多くて、かなり刺激的。こういう同年代のミュージシャンのライヴ。たまには行かないとなあ・・・